国家間暴力-第部150

150

アメリカはミサイルデフェンス敵の発射したミサイルをこちらに届く前に空中で破壊してしまうというシステムという純防御的なシステムを考案して、暴力経済が戦争をしなくてもやって行けるような方法の1つを編み出した。これなら戦争をしなくても、敵国のミサイルが自国に向けて標準をあわせている状況が存在する限り、その国はミサイルデフェンスを欲しがってアメリカから買おうとするであろう。仮に、もし買おうとしなければ、買おうとするようにさせれば良いだけのことだ。

アメリカ自身はミサイルデフェンスシステムと併せ、圧倒的な攻撃ミサイルシステムを不可欠な対として所有開発しているので、ミサイルデフェンスの実効性がたとえ01にしか過ぎなくてもアメリカ自身にとっては全く支障がない。

ミサイルデフェンスシステムの実効性が極端に低い事を隠しておいて、ミサイルデフェンスの実効率敵の攻撃ミサイルを捕捉破壊する成功率が99に近いという神話を確信させておけばアメリカに取って当面何の問題もない。後は軽く1000億ドルというミサイルデフェンスシステムの売却代金が入ってくるのを受け取るだけのことである。

勿論攻撃ミサイルに対する捕捉的中率が30くらいあることが本当に可能であるならば大成功大成功大成功くらいの価値はある。

ミサイルデフェンスシステムは全体が網を広げたような形で、アメリカとその同盟国連合体間の総合的なシステム運用によって集団的に適用されることになるであろう。したがって、情報の把握と統合運用の役割はアメリカが中心として担い、その費用はアメリカがしっかりと集金するであろう。

諸技術諸機器も又、アメリカからの購入やライセンス生産によって賄われるであろう。そして情報経路がアメリカに握られているから、アメリカの同盟国はアメリカの迎撃ミサイル発射指令情報によって動かざるを得ない。だから否応無く自腹を切ってアメリカの核戦争の片棒を担ぐ破目になるであろう。

これに対するアメリカの同盟国への見返りとは何であるのかアメリカはその点について答えなければならない。

物理学会は昨年七月、米政府が2004年度から所期配備するに殆ど実用性がなく、効果がないとする研究結果を発表した。米国防省政策評価を担当してきたチャックスピニー氏も北朝鮮の脅威は弾道ミサイルでは防げないと懐疑的な見方をしている

ミサイル防衛システム導入の欺瞞を暴く〜半田滋〜現代20045

アメリカの推進するの開発売りつけ装置は、第一にアメリカの商売であり、第二にアメリカとその同盟国、更にはアメリカが勢力圏を拡大しようとする国のために仮想敵国を創出しようとする手段であり第三にアメリカの軍事システムの支配統合圏拡大の手段でもある。

は、特にアメリカのシギント電子光学機器による偵察監視の触手を世界に拡大する。

ミサイルデフェンスは、現段階に於いて、大陸間弾道弾に対する有効性にさえも疑問に満ちているが、巡航ミサイル(航空機や艦船から移動しながら打ち出され、管理室で誘導して標的に命中させるミサイルで、核弾頭搭載可能。山などの障害物を精密誘導により回避しつつ非常に低空を飛行する)に対しては無力である。

また、ミサイルデフェンスは敵の攻撃ミサイル発射の瞬間と発射地点を把握することが追尾迎撃成功の条件であるから、移動式基地からの発射、地底隠蔽基地からの発射ミサイルを迎撃する成功率は殆どゼロに近くなる

弾道弾の軌道直線と迎撃弾の軌道直線のなす角度が零のとき、迎撃が最も成功しやすい

この角度が大きくなるほど、迎撃が難しくなる角度が一定の値を超えれば迎撃成功率はゼロになる筈であるこの一定の限界角度が何度くらいであるかは勿論発表されていない

問題33この図は迎撃ミサイルによる敵ミサイルの発射直後における迎撃の図である。この段階における問題点を考え、第二水平飛行段階、第三地上落下段階での問題点も考えよ

ヒント1迎撃ミサイルが攻撃ミサイルに速度と距離的に見て追いつけるものか否か?

ヒント2風向きの急変、敵ミサイルから出てくると予想される撹乱電波による進路予測計算の揺らぎ

米空軍将校の間にもミサイルデフェンスシステムの効果について懐疑的な見解を示す人が多い。

レーガン大統領時代の計画から算定すれば既に8兆円も投入されているこのミサイルでフェンス計画が完成するのには、軽く40兆円は掛かるであろう。40兆円をかけて完成したといっても、その完成の意味する所はとてもいかがわしいものがある。しかし、これはアメリカの軍産複合体による経済対策なのだ。だからアメリカの同盟国はアメリカが膨大な金を投入して作ったこのミサイルデフェンスシステムを買わざるを得ないように仕向けられるであろう。しかし、このミサイルデフェンスシステムをご丁寧にも装備した国は同時に核攻撃ミサイル体系を準備していないと、完全な税金の無駄遣いに終わることになる。ミサイルデフェンスシステム自体単独では、単なる機械の無意味な塊を持っているというだけではなく、その効力を妄信することによる驕りや油断が、実は恐ろしいのである。

結論

1はアメリカの商品であり、したがってそれはアメリカの経済政策である

2はアメリカの情報支配政策即ち、アメリカによる世界中の国のミサイル軍備を監視する能力と、そのアンテナの触手を配備国の中に伸ばすとともに、アメリカを含めた同盟諸国の世界監視能力を進化させる。

注意ミサイルデフェンス能力、中でも敵国の核ミサイル発射に対する常時監視、即時発見の能力は、報復核攻撃能力を持ち、そして、必要ならばそれを行使しようと決意している国、又はいずれ報復核攻撃力を持とうとしている国、にとってのみ非常に有用でありうることは既に述べたとおりである58ホ参照

3武器産業の特徴は独り勝ちに至るまで競争が突き進む点にある。

何故ならば、武器の商品価値は殺し合いという極限的な商品機能によって決定するので、一般的な民需製品が、値段が高いけれども性能が優れているほうを買うか、もしくは多少性能は劣るが値が安いほうを選ぶかというようなグレーゾーンの選択肢を持たないからである。

性能の劣っている武器を買う方は殺されてしまうであろう。したがって、兵器における完全に自由競争的な世界経済を仮定するならば、最強であるか、そうでないかによって武器の市場的競争の勝負ははっきりとケリがつく筈である。だから武器経済の世界においては、時における最強の製品を供給する者が需要界を支配する。その支配は誰に売り、誰に売らないかを決定する支配権と価格支配権において現れる。そしてこの支配権の行使は結局、相手方の生存そのものに対する支配権に連結してゆくことが可能である。

但し、何が最強であるかを決定するために、往にして実戦が必要となる事があるであろうと云う制約がつく。したがってこの制約が取り払われない間は相対的に弱い武器でも、時には効果の疑わしい兵器でも、世の中に通用するのである。

物理的な手段は必ず又物理的な手段によって破られ得るとすれば、兵器もまた互に相対的であり、絶対不敗の兵器と云うような物に到る事ができない。

だから完成して安息に入ることも、永遠の独り勝ちの領域に到達する事も不可能であり、上に上を行こうとし、上に行った者は追い越されないようにして絶えず後から来るものを妨害したり猜疑したりして、もっと上の武器や方法を開拓しようとし続けて全体が駆り立てられる。